2026年3月31日にsoma24名義で配信したニュースレターの再掲。条件付きプロパティーの演算子追加、マーケイベントページ刷新などについて、当時の検証や考えを紹介します。
この記事は、2026年3月31日にsoma24名義で配信したニュースレターの再掲です。内容は配信当時のものです。再掲にあたり、一部の表現の調整と説明の補足・訂正を行っています。機能・料金・提供条件や本文中の予定は配信当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
こんにちは、西岡です。soma24ニュースレター Vol.42 をお届けします。今回は3月末にかけてリリースされたHubSpotの製品アップデートをまとめてご紹介します。CRM全体に関わるものからマーケティング、サービス寄りの機能まで、順番にお伝えしていきます。
【Pro+】条件付きプロパティーロジックに"新"演算子が追加
CRMのプロパティー設定で使える条件付きロジックに、新しい演算子が加わりました。これまでは「等しい」チェックしか使えなかったため、複雑な条件を表現するには工夫が必要でした。今回のアップデートで「既知である」「いずれか」「等しくない」「いずれでもない」といった演算子が選べるようになっています。

たとえば「更新日」に値が入っている場合に「更新担当者」を必須にする、「地域」が英国・アイルランド・フランスのいずれかであれば「EUコンプライアンス情報」を表示する、といったルールを直接設定できます。これまでは「等しい」だけで同等のことを実現しようとすると、選択肢ごとにルールを作る必要がありましたが、その手間がなくなります。
なお、複数チェックボックスプロパティーに適用されていた既存の「等しい」ルールは、自動的に「いずれか」に変換されます。既存のロジックはそのまま機能しますので、特に操作は不要です。
この機能はコンタクト、会社、取引、チケット、カスタムオブジェクトに対応しています。デスクトップだけでなく、HubSpotモバイルアプリやSales拡張機能でレコードを手動で作成・編集する際にもこのロジックが適用されます。
マーケティングイベントのレコードページがリデザイン
マーケティングイベントオブジェクトのレコードページが、他のCRMオブジェクトと同じ標準レイアウトに変更されました。

これまでマーケティングイベントのレコードページには、メモやタスクの記録、タイムラインの表示といった他のオブジェクトでは当たり前の機能がありませんでした。今回のリデザインにより、イベントレコード上で直接メモ・タスク・コールを記録でき、タイムラインも確認できるようになっています。レコードページのレイアウトや表示プロパティーのカスタマイズにも対応し、キャンペーンとの関連付けも簡単に行えます。

こちらは全HubSpot製品・全プランで利用可能です。
ワークフローでの登録だったり、カードレコードの表示の改善だったり、マーケティングイベントがどんどん使いやすくなっていますね。こんなに改善されるのなら、今からイベント管理をしようと思う場合は、カスタムオブジェクトで無理に作る必要もなく、このマーケティングイベント一本でよさそうです。もっと早く対応してくれていれば...。
WhatsAppに専用のホーム画面が登場
非公開ベータですが、HubSpot上のWhatsApp連携に、専用のホーム画面が用意されました。これまでWhatsAppの管理はやや分散していましたが、メッセージの管理、テンプレートの管理、レポートの確認がひとつの場所にまとまります。

テンプレートマネージャーでは各テンプレートのステータス確認や、メッセージタイプ・チーム・WABAアカウント・ステータスによるフィルタリングが可能です。レポートでは配信数、エンゲージメント、クリック数、経時比較、オプトアウト、メッセージングエラーの詳細を確認できます(下記画像を参照)。

CRMの左側パネルから「メッセージテンプレート」をクリックすると、新しい管理ページにアクセスできます。対象はMarketing HubおよびService HubのProfessional以上です。加えて、HubSpotと連携するにはWhatAppはビジネスアカウトである必要があります。
カスタマーポータルがCMS App基盤にアップグレード
公開ベータです。カスタマーポータルがCMS Appベースに移行し、デザインが一新されます。顧客からのブランディングや柔軟性に関する要望に応える形で、HubSpotのCMS機能を活用できる基盤へと変わります。
(再掲にあたり、この画面画像は省略しています)
新しいポータルでは、1つのチケットに紐づく複数の会話スレッドを表示できるようになりました。チケットデータの並べ替えやフィルター、件名・チケットID・説明文での検索にも対応しています。レイアウトも刷新され、チケット詳細や添付ファイルの折りたたみパネル、列幅の調整といった操作性の改善が含まれます。
移行は設定画面のカスタマーポータル設定ページから行えます。所要時間は約5分で、テーマエディターのデザイン設定やチケット履歴はそのまま引き継がれます。2026年2月2日以降に初めてポータルを有効化したアカウントは自動的に新しい基盤に移行されます。なお、一度移行すると以前のポータルに戻すことはできませんのでご注意ください。

対象はService HubのProfessional以上です。
執筆後記 - つらつらと最近の活動など
最近はPDFファイルの内容を読み取らせて、Claude/ChatGPTのチャット経由でHubSpotにデータを取り込むことはできないかを検証していました。導入時のインポートや不動産・製造系の会社さんで持っているデータがシート以外の形式のパターンを想定しています。
取り込むデータの項目数が多く、PDFからの入力が定期的に発生するような業務であれば検討の価値がある手法です。逆に、頻度が低い・項目が少ないケースであれば、後述するスマートプロパティーやワークフローで十分かもしれません。
自分はClaudeメインなので、Clαudeでの話になりますが、Sonnetだと読み取りがイマイチでOpusに変えると、PDFで細かくなっている数字まで読み取ることができていました。

ただ可・不可を円の囲みで選択しているようなところは、どっちでもうまく読み込むことができず、ズレて認識をしていました。その後もプロンプトを調整して、PDFとそのプロンプトを投げて実行するだけで該当するプロパティーに全部データが入るようにはできました。
今回の検証でも一部にずれがあったため、確認・修正しました。自分の試したデータでは、およそ3往復のやり取りで170項目ほどの入力を進められそうでしたが、項目数や形式によって必要な確認は変わります。
ちなみにプロパティーが170もあるのは、別オブジェクト(主にカスタムオブジェクト)を複数作成するために設けています。セグメント・スコアリングに利用するためにはプロパティーとして持たせておく必要があるので(加えて言うと、プロパティー作成も全部Claudeにさせました)。
案件の進捗管理や顧客情報をちらっと確認しておきたいくらいであれば、正直オーバースペックなんですよね。ファイル形式で保存してスマートプロパティーを作ってたまに見る、あるいはワークフローでPDFを読み取り、メモとして保存でいいレベルかもしれませんし。
(自分の認識では)現在、公式が出ている連携コネクタ(not MCPサーバー)ではカスタムオブジェクトの作成はできないので、コンタクトプロパティーに入れた上で、その後のワークフローで別オブジェクトを作成していく形にしています。
HubSpot内のワークフローアクション「カスタムプロンプト」でやろうとすると、PDFをファイル形式でプロパティーに保存するまではいいものの、モデルが古くて精度が怪しい、大量のアクション出力に耐えられない、そもそも作る and 管理するのがしんどすぎるのでAIのチャット画面からできるのが今は1番良さそうかなぁと思ってます。1年後(もしくは半年??)くらいには、もっと簡単にHubSpotへのデータインポートもできるようになっているでしょうか。
とはいえ、そもそもうちが取り扱っているPDFはセンシティブデータだから、こんな処理は許容できないって可能性も十分にあり得ます。HubSpotにはセンシティブデータのアクセスを制限する機能がありますが、そもそも顧客企業のセキュリティポリシーやNDA的に、外部のAIサービスにデータを送っていいのか?という話が先に来ます。
入力したデータの保存やモデル学習への利用は、チャットUIかAPIかだけでは決まりません。サービス、契約、設定によって扱いが異なります。実運用の前に、利用するサービスのデータ取り扱いと自社・顧客との取り決めを確認してください。
AIを使えば、ものすごく便利な一方でセンシティブデータの取り扱いには一層慎重にならなければいけないなと感じました。HubSpotのAI機能に関する理解はもちろんですが、顧客企業ごとの情報管理ルールを踏まえて、どこまでAIに任せてよいかの線引きは丁寧にやらないといけないなと、検証しながら改めて感じました。
まだまだ勉強すべきことが多い、というか勉強しなければいけないことが加速度的に増えていると感じる今日この頃。
置いていかれないように頑張るしかないですね。
同僚やお客様のHubSpot活用にも役立ちそうでしたら、この記事をご共有いただけると嬉しいです。
【配信当時の受付方針】当時、HubSpotパートナー様からの新規案件は受け付けていませんでした。現在の受付状況を示すものではありません。